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 法律相談ーー

 弁護士とあなたがはじめて接触する場は法律相談と呼ばれます。

 市民相談、弁護士会相談、また紹介されての相談、いろいろです。

 弁護士の仕事の基本は刑事弁護をのぞけば、「法律相談」。

 事件の依頼の前提も「法律相談」ですし、よいアドバイスを受ければ、法律相談で事件が解決することもあります。

 ところがこの「法律相談」  実は弁護士にとって、とても怖いものでもあるのです。

 はじめてお会いする人から、どんな質問が飛び出すかわかりません。知らない分野の相談がきたらどうしようと、どきどきで相談の場に臨んでます。

ですから、弁護士会の法律相談も一年目から担当させてもらえないことがあります。一定年限弁護士経験を積んでいることを相談担当弁護士の資格とすることがあるのです。

 それでも3年、4年したから、法律相談なんでも来い、というわけでもありません。

 このくらいの経験になれば、一般的な案件の知識はあるだろう、分からないことを聞かれたときも、分からないことは分からないと答え、ミスのないようにできるだろうというにあります。

 弁護士を紹介されて、はじめて法律事務所に電話をしたら、きっと相談の日程入れと同時に、「どういうご相談ですか」と聞かれます。

 それは、来所されたときに、的確な相談ができるように、ケースによってはあらかじめ法律や判例、さらには事案の内容に応じた勉強をして相談に臨みたいからです。

 法律相談だけで、弁護士をやることを夢見たことがあります。

 デスクと椅子だけで仕事をする、、夢のようです。

 え、事件として訴訟するときはどうするの? と聞かれそうです。

 そのときは、友達の弁護士に事件を紹介して、自分は継続相談するのみとか、想像の世界が広がります(笑)

 弁護士は「法律相談に始まり、法律相談で終わる」ものと思います。

 最近、弁護士会の法律相談に訪れる人が少ないと言われます。

 弁護士の仕事の基本が「法律相談」であるのに、法律相談を軽視してきたことにあります。

 法律相談の重要性は、まず、弁護士が理解していなければなりませんね。

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