今回から、新しい法律相談について載せていきます。

 

 「弁護士のための法律相談――

   弁護士との委任契約や、報酬の取決めについて」

 

 

 報酬を決めるときにもっとも使われれる言葉として「経済的利益」の話題が中心となりますが、今日は第1回ということで事件を依頼するときの弁護士との委任契約・報酬契約についてお話します。

 弁護士が事件を受ける際に、契約書を取り交わすのは当たり前のことですが、少し前まではそうではなかったのです。

 今は 委任契約書を結ぶのが基本となり、契約書を作ることが義務とされました。

 弁護士職務基本規程というものが作られた、平成17年のことです。
 この時、弁護士報酬についてもこれまでの弁護士の所属する会による基準の縛りはなくなりました。

 この10年ほどのこと。
 会の報酬基準規程が廃止されたという意味で、報酬自由化と言われます。
会の基準が撤廃され、同時に、各弁護士が報酬の基準を持つようになりました。

 会の基準は作らないとしても、報酬の一定のルールだけは定める、ということで、弁護士の活動における規律をする職務基本規程と(報酬に関する定め)、各弁護士会の報酬会規で、弁護士の報酬について、


 「経済的利益、事案の難易、時間及び労力その他の事情に照らして適正かつ妥当なものでなければならない」

 と規定しました。

 はい、とても「基準」です、とまではいえるものではありませんね。

 しかし、報酬を決める場合の【要素】は示しているといえるでしょうか。


 【経済的利益】

 ・・・たとえば、事件が解決すると、これだけ利益が獲得できます

 

 【事案の難易】

 ・・・たとえば、事案が複雑で立証活動が難しいです

 【時間及び労力】

 ・・・たとえば、作業量が多く、人と時間がいっぱいかかります

 

 【その他の事情】

 ・・・たとえば、相手が支払い義務を半分認めていることを減額理由とする

 


 報酬が自由化した現在、弁護士がいろいろな報酬の基準を作っていますから、しっかり聞く必要があります。

依頼者への適切な説明義務が重要となってきます。

 

 そこで、職務基本規程は、事件の受任の際に報酬の話をしっかり説明しなさい、としているのです。

 ということは、弁護士が報酬についてさらりと話すだけではなく、事件がどれほど難しく、時間がかかり、弁護士やスタッフの労を使い、また、事件が解決するメリット、得られる利益はどんなもので、その評価額はいくらか、なども、依頼者の納得を得られるように十分な説明が必要です。

 どんな契約でも、契約内容と、費用については、説明が重要です。

 

 「この事件の経済的利益は1000万なので、着手金はいくらになります。」

 と話しただけでは、不足な場合がほとんどということなります。

 

 

 

 では次回は、この経済的利益とは何か、から考えてみたいと思います。

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