ハラスメントについて4回目です。

 

 「パワハラ・セクハラ相談で大切なこと」

 

 

 パワハラ・セクハラがおきたとき、その相談対応の難しさがニュースで取り上げられています。

 少し、詳しく考えてみましょう。

 

 

【判断の難しさ】

 

〇 パワハラは、仕事の範囲との区別がつきにくい

〇 セクハラは、まったく仕事と評価されず労働にはならない

  つまり、私的事柄との区別がつきにくい

 

・ どちらも、言動の微妙な場合がある

・ 発生場所と時間と勤務の関係性が微妙な場合がある

  勤務時間後の宴会などの場所では対象となるか……

・ 道具とされた雇用上の処遇が当該職務においての人事の適切な裁量範囲内の役割分担なのか、性別・差別の意識に根差すものか、判断が難しい

 

【調査の難しさ】

 = 二次的被害に注意しなければならない

 とくにセクハラについては、一次被害と同程度の深刻な被害となりうるという認識を持つ必要がある。

 

★パワハラ・セクハラ対策で注意すべき点

 ① 職場内相談、上司への相談で 二次被害が出るおそれを排除しなければならない。

   公益通報を受けた調査が始まった際に、公益通報を受けて部署内での「犯人探し」が起きること。

 ② 非常勤職員は、身分的不安定のため、不正を申告しにくい

   そのため、違法状態の発生の確認が遅くなり危険があり、問題を深刻化させる。

 

★相談員、調査委員が注意すべき点

 ① 相談者および関係者が希望する場合には

  (←名乗らないのは無理からぬこと)

   匿名扱いとするなど、相談者および関係者の名誉およびプライバシー等の人格権を侵害することのないように慎重に対処

 ② 相談者の意思を尊重し、自分の意見や解決策をおしつけたり誘導しない

 ③ ハラスメントを受けたと思われる行為について、その日時、場所、行為の内容、第三者が居合わせたか否かなど、その場の状況をメモを取っておく等、拠保全のアドバイス

 (←加害を疑われている会社側関係者による調査では、この助言は期待できない)

   進行中の事象であるときは 今後の被害を受けないための方策を、助言

 ④ 聴取など事実調査や協議、調整等を実施は公正中立で、当事者に心理的な圧力を加えたり事実の歪曲になるような言動を行ってはならない。 

 ⑤ 調査で知り得た事項は、任期中および退任後においても、他に漏らしてはならない。

   漏えいが疑われるような事態が発生した場合は、調査を行う。

  (守秘義務…免職、停職もありうる)

 ⑥ 苦情の申し出、調査への協力、その他ハラスメントに関して正当な対応をした者に対し不利益な取扱いをしてはならない。

★パワハラ・セクハラについて適切な処分がされること

 本人には、減給・戒告だけでなく、停職さらには免職。

 指導監督者のときは、職制の責任の度合いが重いので、標準量定より重い処分となりうる。

 上司についても、指導監督の不適正、隠ぺい、黙認として減給、戒告、停職がある。

 

 

 では、パワハラ・セクハラの対策はどうすれば良いでしょうか。

(1)職場のトップからのハラスメントをなくすメッセージは当然

(2)処分・予防・解決のルールを決める

  ① 就業規則に関係規定を置く。服務規律、懲戒事由に明示する。

  ② 予防、解決のガイドラインを作る。教育・周知。

(3)公正中立な相談窓口の設置、産業カウンセラーと連携する

(4)調査、解決の体制の整備

(5)再発防止の研修

銀座ヒラソル法律事務所 

〒104-0061 東京都中央区銀座2-13-19 銀座アルカビル5階

​TEL 03-3547-3380